自己利益のパラドックス:利他の実践がもたらす「実存的安楽」とテイカーの構造的破綻に関する包括研究

(↑約9分の要約動画↑)

ー 目 次 ー

1. 序論:生存戦略としての「利他」と「収奪」の再定義

現代社会において、「生きやすさ」とは単なる精神的な安寧を指す言葉にとどまらず、生物学的健康、社会的成功、そして実存的な意味の充足を含む包括的な概念として再定義される必要がある。

一般通念として、競争社会においては自己の利益を最大化し、他者から資源を収奪する戦略(テイカーの姿勢)が、短期的には最も効率的な生存戦略であると見なされがちである。

しかし、組織心理学、神経科学、進化生物学、そして実存哲学や仏教思想を横断的に統合し、そのメカニズムを解剖すると、全く逆の結論が導き出される。

本記事は、自己中心的な収奪(テイカー)の姿勢が、なぜ必然的に「自業自得」的な破滅、すなわち社会的孤立、精神的危機、そして生物学的な脆弱性を招くのかを、多角的なエビデンスに基づいて論証するものである。

同時に、「利他(ギバー)」の実践が、道徳的な義務論を超え、人間の生物学的設計と社会構造の力学に最も適応した「最強の生存戦略」であり、それが結果として「生きやすさ(Ease of Living)」をもたらすメカニズムを解明する。

分析にあたっては、アダム・グラントの互恵性スタイル、リードマネジメントにおける組織論、ポリヴェーガル理論を含む神経生理学、マルティン・ブーバーやエマニュエル・レヴィナスの他者論、そして『夜明けの図書室』プロジェクトに見られる臨床的知見など、膨大な資料を網羅的に調査し、それらを一つの巨大な論理体系として統合する。

2. 社会学的・組織学的視座:テイカーの「愚かさ」と社会的排除のメカニズム

2.1 アダム・グラントの互恵性類型とテイカーの失敗構造

組織心理学者アダム・グラントの研究は、人間の相互作用を「ギバー(与える人)」、「テイカー(受け取る人)」、「マッチャー(バランスを取る人)」の3つのタイプに分類したことで知られる。

テイカーは、「自分が与える以上に受け取ろうとする」姿勢を持ち、対人関係をゼロサムゲーム(誰かが勝てば誰かが負ける)として認識する傾向が強い 1。

テイカーの「愚かさ」の第一義は、彼らが採用する戦略が、現代の高度に連結された社会ネットワークにおいて「短命」であるという点にある。

テイカーは短期的には、他者の善意を搾取することで利益を得るかもしれない。

しかし、彼らの行動は「マッチャー」と呼ばれる大多数の人々によって監視されている。

マッチャーは「公正さ(Tit for Tat:しっぺ返し)」を信条とし、不当な搾取を行うテイカーを発見すると、懲罰的な感情を抱き、否定的な評判を拡散したり、その進行を妨害したりすることで「正義」を執行しようとする 4

このメカニズムにより、テイカーは「成功の梯子」を一時的に登ったとしても、マッチャーによる社会的制裁(評判の失墜、協力の拒否)によって、最終的には転落する運命にある。

テイカーが他者を出し抜こうとすればするほど、周囲の警戒心と処罰感情を煽り、自らの活動環境を敵対的なものに変えてしまう。

これはまさに「自業自得」の結末であり、自らの振る舞いが社会的免疫システムを活性化させ、自己を排除させるというパラドックスを含んでいる 3


類型


定義


行動原理


社会的結末


テイカー (Taker)


与えるより多くを受け取ろうとする


自己利益の最大化、搾取


マッチャーによる処罰、孤立、短期的成功と長期的破綻 4


マッチャー (Matcher)


損得のバランスを取る


公正、しっぺ返し (Tit for Tat)


テイカーを監視・処罰し、ギバーに報いる 5


ギバー (Giver)


受け取るより多くを与えようとする


他者貢献、全体のパイの拡大


信頼の蓄積、社会的資本の増大、長期的成功(ただし自己犠牲型は燃え尽きる) 7

2.2 「恐れのシステム」による組織崩壊:リードマネジメントの視点

テイカー的な心理特性が管理職やリーダーシップにおいて発現した場合、それは「ボスマネジメント」または「恐れのシステム」として組織全体を腐敗させる。

提供された資料『リードマネジメント』によれば、従業員を厳しく管理し、ミスを指摘し、恐怖によって動機づけようとする手法は、1世紀以上前の古い手法であり、「百害あって一利なし」と断じられている 8。

2.2.1 恐怖が招く経済的損失と人間関係の破壊

デミング博士の知見を引用すれば、従業員が「質問することを恐れる」職場環境は、驚異的な経済的損失を引き起こす。

なぜなら、従業員は仕事が理解できていなくても質問できず、間違った方法で作業を続けるか、あるいは全く作業をしなくなるからである 8。

ここでテイカー的リーダー(成果を収奪しようとする上司)の愚かさが露呈する。

彼らは生産性を高めるために「恐怖」や「叱咤激励」を用いるが、それが逆に従業員の自発性を殺し、品質を低下させ、顧客離れ(顧客が離れる理由の68%は企業側のコミュニケーションの悪さにある)を引き起こすという因果応報的な結末を招く 8。

2.2.2 心理的リアクタンスと「不熱心な従業員」の生産

人間は外側からの刺激(報酬や罰)によって本質的に動機づけられることはなく、自らの内的な欲求に従ってのみ行動を選択する(選択理論心理学)。

テイカー的マネジメントが用いる「外的コントロール」(批判する、責める、文句を言う、ガミガミ言う、脅す、罰する、褒美で釣る)は、人間関係を破壊する「7つの致命的習慣」とされる 8。

これに対し、従業員は反発し、厳しい管理から逃れるために退職するか、あるいは「不熱心な従業員」として会社に居座り、組織の活力を内側から奪うようになる。

テイカーは「与える」ことを惜しみ、強制によって「奪おう」とするがゆえに、最終的には何も得られなくなるのである。

2.3 進化心理学における「フリーライダー」検出と処罰

テイカーの排除は、文化的な現象である以前に、生物学的な適応メカニズムに根ざしている可能性がある。

進化心理学の研究によれば、集団行動が進化するためには、「フリーライダー(ただ乗りする者)」を特定し、排除する機能が不可欠であった。

興味深いことに、人間は単に貢献しなかった者を処罰するのではなく、「搾取的な意図(exploitative intentions)」を持つ者を特異的に識別し、処罰する心理メカニズムを進化させてきた 9。

さらに、人間には「利他的処罰(Altruistic Punishment)」と呼ばれる行動傾向が存在する。

これは、自分に直接的な利益がなくても、コストを支払ってまで裏切り者(テイカー)を罰しようとする行動である 10。

つまり、テイカーは個人の対人スキルで解決できるレベルの問題ではなく、人類が集団として生存するために備え付けた「免疫システム」と戦っているに等しい。

この戦いに勝ち目がないことは自明であり、テイカーの生きづらさは、ホモ・サピエンスの社会設計そのものと摩擦を起こしていることに起因する。

3. 神経科学・生理学的視座:利他行動の生体メカニズムと「ヘルパーズ・ハイ」

「利他」が単なる自己犠牲ではなく、自己の生存能力を高める行為であることは、近年の神経科学と生理学の研究によって実証されている。

他者に与える行為は、脳内報酬系を活性化させ、ストレス反応を抑制し、身体的健康を増進させる。

3.1 「ヘルパーズ・ハイ」と幸福の脳内物質

他者に親切にし、支援する行為は、脳内で「ヘルパーズ・ハイ(Helper's High)」と呼ばれる多幸感を引き起こす。

この状態は、以下の3つの主要な神経伝達物質の放出によって特徴づけられる 12。

  1. ドーパミン (Dopamine)

    報酬と快楽を司る物質。
    他者を助けることで脳の報酬中枢が刺激され、達成感と喜びを感じる。
    これは「その行動を繰り返せ」という脳からの信号となり、利他行動を強化する。
    .
  2. セロトニン (Serotonin)

    気分を安定させ、安心感をもたらす物質。
    うつや不安を軽減し、社会的なつながりを感じやすくする。
    .
  3. オキシトシン (Oxytocin)

    「愛情ホルモン」または「絆ホルモン」と呼ばれる。
    他者との信頼関係や親密さを感じる際に放出され、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制する 15。

3.2 オキシトシンによるストレス緩衝と免疫増強

特筆すべきはオキシトシンの作用である。

利他行動によってオキシトシンレベルが上昇すると、血圧が低下し、心血管系の健康が促進される。

さらに、コルチゾール(ストレスホルモン)のレベルを下げることで、慢性のストレス状態から身体を守る機能がある 17。

テイカーは常に「奪われるかもしれない」「見返りが少ないかもしれない」という警戒心(闘争・逃走反応)の中にいるため、コルチゾールレベルが高止まりしやすく、これが心身の不調や「生きづらさ」の生理学的基盤となる。

一方、ギバーは利他行動を通じて、免疫系も強化していることが示唆されている。

慈悲や愛の感情に焦点を当てた実験(マザー・テレサの活動ビデオを視聴するなど)では、唾液中の分泌型免疫グロブリンA(s-IgA)の濃度が有意に上昇し、感染症に対する抵抗力が高まることが確認された 15。

また、社会的なつながりや親切な行動は、老化に関連する炎症マーカー(インターロイキン-6など)を低下させ、細胞レベルでの老化を遅らせる可能性も示されている 18。

このように、利他の実践は、脳と身体を「防御モード(サバイバル)」から「修復・成長モード(スライバル)」へと切り替えるスイッチとして機能する。これが、利他が「生きやすさ」に直結する生物学的理由である。

4. 哲学的・実存的視座:自己超越と「I-Thou」の関係性

心理学や生物学が「機能」としての利他を説明するのに対し、哲学は利他が人間の「存在(Being)」そのものを、どのように変容させるかを解き明かす。

テイカーの孤独とギバーの充実は、世界との関係性の在り方(Ontology)の違いとして説明できる。

4.1 マルティン・ブーバーの「我と汝」:関係性の回復

ユダヤ系哲学者マルティン・ブーバーは、世界との関わり方を「我-それ(I-It)」と「我-汝(I-Thou)」の二つに区別した 19

  • 「我-それ(I-It)」の世界

    これはテイカーが住む世界である。
    ここでは、他者は自分の目的を達成するための「手段」「道具」「障害物」として客体化(モノ化)される。
    テイカーにとって他者は、利用すべきリソースか、排除すべき敵でしかない。
    この関係性においては、真の出会いは生じず、「我」は孤独な自我の中に閉ざされ続ける。
    .
  • 「我-汝(I-Thou)」の世界

    これはギバーが開く世界である。
    ここでは、他者は利用すべき対象ではなく、全人格的に向き合うべき「汝」として現れる。
    ブーバーによれば「すべての真の生は出会いである」。
    利他とは、他者を「汝」として認め、その呼びかけに応答することであり、その瞬間、「我」自身も孤独な個体を超えて、関係性の中で実存的な充足を得る。

4.2 エマニュエル・レヴィナスと「顔」の倫理

エマニュエル・レヴィナスは、倫理を「第一哲学」と位置づけ、他者との関係性を、さらに根源的なものとして捉えた。

彼によれば、他者の「顔(le visage)」は、私たちに対して「殺してはならない」「私を助けよ」という無言の命令(懇願)を発している 21。

レヴィナスにおいて、主体性とは「他者に対する責任(Responsibility)」によって、初めて成立するものである。

自己(エゴ)が自己のためだけに存在しようとする(テイカー的あり方)在り方は、他者の顔が発する無限の倫理的要請を無視する姿勢となり、それは一種の「無神論」的孤独、あるいは実存的な空虚へとつながる。

逆に、自分の利益を後回しにしてでも、他者のニーズに応答しようとする利他的な態度は、人間が「身勝手な存在」から「責任ある主体」へと変容するための唯一の道である 23。

4.3 V.E.フランクルと「自己超越」:意味への意志

『夜と霧』で知られるヴィクトール・フランクルは、人間が真に満たされるのは「自己実現」を目指す時ではなく、「自己超越(Self-Transcendence)」を果たした時であると説いた 25

「人間は、自分自身を忘れて、何かの大義に奉仕したり、誰かを愛したりすることによって、より人間的になり、自分自身を実現することができる。自己実現は、自己超越の副産物としてのみ可能である。」26

テイカーの苦悩は、関心が常に「自己(Self)」に向いていること(ハイパー・リフレクション)に起因する。

自己の利益、自己の評価、自己の損得に囚われることで、神経症的な悪循環に陥る。

利他の実践は、この矢印を「外」へと向け、自己への過剰な囚われから解放する機能を持つ。

これが「生きやすさ」の正体の一つである。

4.4 『夜明けの図書室』における「生存」から「実存」へ

現代社会の生きづらさに対する避難所として構想された『夜明けの図書室』プロジェクトの理念は、これらの哲学的知見を臨床的に応用している。

ここでは、傷ついた人々が「ただ生き残る(Survival)」だけの状態から、自分らしく「咲く(Thrival)」状態へと移行することが目指されている 27。

  • サバイバル(Survival)

    恐怖や不安に駆動され、自己防衛と資源確保に汲々とする状態。
    これはテイカーの心理状態に近い。
  • スライバル(Thrival)

    安心感を基盤とし、他者とのつながりの中で自己の意味を再構築する状態。

同プロジェクトでは、ロジャーズの傾聴やフォーカシング、PCOP(心理的危機対応プラン)といった技法を用いながら、他者からの評価や社会的成功といった「本質主義的」な価値観を手放し、「意味は後から自ら創り出すもの」という実存主義的な態度への転換を促している 27。

このプロセスにおいて、他者(司書やサポーター)との「間主観的」な関わりが不可欠とされており、孤立した自己回復ではなく、関係性の中での回復が強調されている。

5. 仏教的・東洋思想的視座:「たらいの法則」と餓鬼道

東洋の思想においても、利己と利他のパラドックスは中心的なテーマとして扱われてきた。

ここでは具体的な説話を通じて、その構造的な真理を明らかにする。

5.1 二宮尊徳の「たらいの法則」:流体力学としての利他

二宮尊徳が提唱したとされる「たらいの水の法則」は、利他と利己の結果を物理現象のように、明快に説明するメタファーである 28。

「たらいの中の水を、自分のほうへ引き寄せようと手前にかくと、水は向こう側へ逃げていく。

逆に、相手にあげようとして向こう側へ押し出すと、水はたらいの縁を回って自分のほうへ戻ってくる。」

この法則は、現代のネットワーク理論における「間接互恵性(Indirect Reciprocity)」や「リプル効果(波及効果)」と完全に一致する 6。

テイカーが水をかき集めようとすることは、社会的な流れを堰き止める行為であり、結果として枯渇を招く。

ギバーが水を押し出す行為は、循環を作り出し、結果として自らをも潤す豊かな生態系を形成する。

近藤将士氏の実践例にもあるように、ビジネスにおいても「いかに顧客にするか(奪うか)」から「役に立つか(与えるか)」へシフトした瞬間に、ストレスが消え、結果として成果が出るという現象は、この法則の妥当性を示している 29。

5.2 「長い箸」の寓話と餓鬼道:構造的欠陥としての地獄

地獄と極楽の違いを描いた「長い箸(三尺三寸箸)」の寓話もまた、テイカーの愚かさを鋭く描いている 30。

地獄と極楽には同じご馳走があり、同じ長い箸が用意されている。

しかし、地獄の住人(テイカー)は、その長い箸で自分の口に食べ物を入れようとして必死になり、結局口に届かず飢え苦しむ。

一方、極楽の住人(ギバー)は、その長い箸で向かい側の人に食べ物を運ぶ(「どうぞ」)。

向かい側の人もまた、お返しに食べ物を運んでくれる(「ありがとう」)。

この寓話が示す真理は、「苦しみ(地獄)」の原因は資源の欠乏にあるのではなく、「相互依存(Interdependence)」という世界の構造を無視した利己的な振る舞いにあるということである。

テイカーの「自業自得」とは、長い箸(人間関係のツール)を自己完結的に使おうとする構造的な誤謬の結果である。

また、仏教における「餓鬼(Gaki)」は、飽くなき渇望に苦しむ存在であり、テイカーの成れの果てとも言える。

施餓鬼(せがき)供養に見られるように、餓鬼を救うのは「布施(与えること)」である 31。

自らが与える側に回ることでしか、渇望の地獄からは抜け出せないのである。

6. 現実生活への影響と実践的論証

これまでの理論的枠組みを統合し、現実生活における具体的な影響と、利他を実践するための具体的な方法論を提示する。

6.1 テイカーが陥る「孤独なサバイバル」と自殺リスク

テイカー的な生き方が極まると、対人関係の断絶による「所属感の減弱」と、社会的な有用性を感じられない「負担感の知覚」が生じる。

ジョイナーの自殺対人関係理論によれば、これらは自殺念慮を生み出す主要因である 32。

テイカーは他者を道具として利用するため、困窮した時に助けてくれる「サポーター」を失っている場合が多い。

心理的危機対応プラン(PCOP)において、サポーターの存在が危機回避の要となることを踏まえると 32、テイカーは心理的なセーフティネットを自ら切り刻んでいるに等しい。

彼らの「生きづらさ」は、単なる不運ではなく、関係性を遮断したことによる必然的な帰結である。

6.2 成功するギバーの戦略:自己犠牲を超えて

アダム・グラントの研究によれば、最も成功するのは「他者志向性」と「自己関心」の両方を高く保つ「他者志向的ギバー(Otherish Giver)」である 34。

現実生活で「生きやすさ」を手に入れるための利他戦略(賢いギバーの習慣)は以下の通りである。

  1. 「5分間の親切」の実践

    大きな負担を負うのではなく、ちょっとした紹介、知識の共有、フィードバックなど、自分には低コストだが相手には価値が高い貢献を行う 3。
  2. マッチャー戦略の採用(寛容なしっぺ返し)

    基本はギバーとして振る舞うが、相手がテイカーであると判明した場合は、搾取を防ぐために「マッチャー(等価交換)」のスタンスに切り替え、自分のリソースを守る 35。
  3. 感謝の行動化

    感謝日記をつける、感謝の手紙を書くなどの行為は、脳の配線をポジティブに変え、抑うつを低減し、レジリエンス(回復力)を高める 36。
    感謝は「受け取る」行為を「与える」行為(承認の贈与)に変換するプロセスである。
  4. リードマネジメント的関わり

    職場や家庭において、相手の欲求充足を支援し、話を傾聴し、共に解決策を考える 8。
    これは相手のパフォーマンスを高めるだけでなく、自分自身への信頼という資本となって返ってくる。

6.3 共同体感覚の育成:アドラー心理学の視点

アドラー心理学における「共同体感覚(Social Interest)」は、自己受容、他者信頼、他者貢献の三要素から成る 38。

  • 他者貢献(Contribution)
    「私は誰かの役に立っている」という感覚こそが、自らの存在価値を実感させ、対人関係の悩みを解消する鍵となる。
  • 所属感(Belonging)
    貢献することによって初めて、人は共同体の中に自分の居場所を確保できる。

テイカーは「してもらうこと」で自分の価値を測ろうとするが、それは他者の評価に依存する不安定な生き方である。

一方、ギバーは「すること」で自分の価値を自ら生み出すことができる。

この主導権の所在こそが、「生きやすさ」の決定的な差である。

7. 結論:利他という「最強の生存技術」

以上の哲学的、心理学的、社会学的、仏教的な調査から導き出される結論は明白である。

「利他」とは、道徳的な教科書の中だけの理想論ではなく、人間の脳神経系、社会ネットワークの構造、そして実存の在り方に最も適合した、極めて合理的かつ実利的な「生存技術」である。

テイカーの姿勢(受け取るだけの姿勢)は、一見すると効率的に見えるが、実際には以下の多重の損失を自己に強いている。

  • 社会的損失:マッチャーによる処罰と排除、評判の失墜。
  • 生理的損失:ストレスホルモン(コルチゾール)の常態化、免疫機能の低下、心血管系への負荷。
  • 心理的損失:所属感の欠如、孤独、意味の喪失、自殺リスクの増大。
  • 実存的損失:他者との真の出会い(I-Thou)の欠落、自己超越の不全。

対照的に、利他の実践は、オキシトシンやドーパミンによる幸福感(ヘルパーズ・ハイ)をもたらし、免疫系を強化し、強固な社会的信頼ネットワーク(セーフティネット)を構築し、自己超越による深い人生の意味を提供する。

それは「たらいの水」を他者へ押し出すことで、巡り巡って自らを潤す行為である。

したがって、「情けは人のためならず(人に親切にすることは、巡り巡って自分のためになる)」という格言は、科学的エビデンスに裏打ちされた真理であると言える。

現実生活において「生きやすさ」を求めるならば、我々は恐れによる防衛(収奪)をやめ、賢明な利他(貢献)へと舵を切るべきである。

それが、孤立した「サバイバル(生存)」から、共に咲き誇る「スライバル(実存)」へと至る唯一の道だからである。

引用文献リスト(コード対応表)

  • 8: ユーザー提供資料(リードマネジメント、夜明けの図書室、PCOP、自殺対策関連資料等)
  • 28: たらいの法則、二宮尊徳関連
  • 38: アドラー心理学、共同体感覚関連
  • 1: アダム・グラント、Giver/Taker/Matcher、成功と失敗のメカニズム
  • 12: 神経科学、オキシトシン、ヘルパーズ・ハイ、免疫系への影響
  • 21: レヴィナス、他者の顔、倫理
  • 19: マルティン・ブーバー、I-Thou関係
  • 25: フランクス、ロゴセラピー、自己超越
  • 30: 長い箸の寓話
  • 31: 施餓鬼、仏教儀式
  • 9: 進化心理学、利他的処罰、フリーライダー
  • 82: 社会的排除の影響
  • 36: 感謝の心理的効果
  • 90: バーンアウト予防、効果的利他主義の持続可能性

引用文献

  1. Three Words You Shouldn't Say About Yourself | by Adam Grant - Medium, 、
    https://medium.com/@AdamMGrant/three-words-you-shouldn-t-say-about-yourself-6650dad73937
  2. Are you a taker, a giver, or a matcher? - Ness Labs, 、
    https://nesslabs.com/taker-giver-matcher
  3. Book Report: "Give & Take" by Adam Grant - Cianna Stewart, 、
    https://www.ciannastewart.com/blog/1700
  4. Adam Grant's Give and Take: A theory that says generous people do better at work than selfish ones. - Slate Magazine, 、 https://slate.com/business/2014/05/adam-grants-give-and-take-a-theory-that-says-generous-people-do-better-at-work-than-selfish-ones.html
  5. Knowledge@Wharton: Givers vs. Takers | Center for Leadership and Change Management, 、 https://leadershipcenter.wharton.upenn.edu/books/knowledgewharton-givers-vs-takers/
  6. Lessons learned from Give and Take - Robin Wieruch, 、
    https://www.robinwieruch.de/lessons-learned-give-and-take/
  7. なぜ「お人好し」が最も成功し、同時に最も失敗するのか?『GIVE & TAKE』が明かす驚愕の事実, 、 https://note.com/nekonyannko222/n/ne237c2b68023
  8. The Psychosemantics of Free Riding: Dissecting the Architecture of a Moral Concept - PMC, 、 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3365621/
  9. The evolution of altruistic punishment - PMC - NIH, 、
    https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC152327/
  10. Patient and impatient punishers of free-riders - PMC - NIH, 、
    https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3497246/
  11. Prove it! The Science Behind the Helper's High - Realized Worth, 、
    https://www.realizedworth.com/2021/03/17/prove-it-the-science-behind-the-helpers-high/
  12. The Psychology of Kindness: Why Small Acts Matter for Mental Health, 、
    https://rowancenterla.com/psychology-of-kindness/
  13. https://psychologyfanatic.com/helpers-high/#:~:text=The%20helper's%20high%20theory%20proposes,endorphins%2C%20dopamine%2C%20and%20oxytocin.
  14. The Science of Good Deeds - WebMD, 、
    https://www.webmd.com/balance/features/science-good-deeds
  15. The Science of Kindness | Cedars-Sinai, 、
    https://www.cedars-sinai.org/stories-and-insights/healthy-living/science-of-kindness
  16. The Helper's High: The Science and Joy of Giving - Dr. James Rouse, 、
    https://www.drjamesrouse.com/blog/The-Helpers-High-The-Science-and-Joy-of-Giving
  17. A lifetime of social ties adds up to healthy aging - Cornell Chronicle, 、
    https://news.cornell.edu/stories/2025/09/lifetime-social-ties-adds-healthy-aging
  18. Martin Buber: Are you a 'thou' or an 'it'? - Saybrook University, 、
    https://www.saybrook.edu/unbound/martin-buber-prejudgment/
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    https://www.counseling.org/publications/counseling-today-magazine/article-archive/article/legacy/remembering-martin-buber-and-the-i-thou-in-counseling
  20. Levinas Altérité: Philosophy & Ethics - StudySmarter, 、
    https://www.studysmarter.co.uk/explanations/french/french-literature/levinas-alterite/
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  22. What does Levinas' encounter with the Other mean/imply? - Philosophy Stack Exchange, 、 https://philosophy.stackexchange.com/questions/115830/what-does-levinas-encounter-with-the-other-mean-imply
  23. An introduction to the thought of Emmanuel Levinas. The care or irreducible worry of infinite responsibility - Cairn, 、 https://shs.cairn.info/journal-recherche-en-soins-infirmiers-2018-1-page-91?lang=en
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