年金だけで老人ホームに入居可能か? 全国66.5%の施設が老齢厚生年金平均月額15.1万円以下で利用可能に

老齢厚生年金平均月額15.1万円以内で入居可能な老人ホームは全国66.5%

「みんなの介護研究所」は2026年8月、老齢厚生年金の平均受給額を基準とした老人ホームの入居費用に関する調査結果を発表しました。この調査によると、老齢厚生年金の平均月額15万1,142円(令和6年度末・厚生労働省公表値)以下で入居できる老人ホームは、全国の対象施設のうち66.5%に相当する16,581件であることが明らかになりました。

「年金内で入居可能な施設」調査のメイン画像

調査結果の主なポイント

  • 月額費用が15万1,142円以下の老人ホームは全国で16,581件、全体の66.5%を占めます。

  • この基準は、厚生労働省が公表する老齢厚生年金の平均月額(令和6年度末)に基づいています。

  • 老齢厚生年金の平均受給額は、男性で16万9,967円、女性で11万1,413円と、約5.9万円の差があります。

  • 国民年金のみの平均受給額5万9,431円では、標準的な老人ホームの費用に届かない状況です。

  • 調査対象となった4種別(介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム)のうち、月額費用が判明しているのは63.8%でした。

月額費用15万1,142円以下の老人ホームが全国の66.5%を占める

老齢厚生年金の平均月額15万1,142円を基準とした場合、この金額以下で入居できる老人ホームは16,581件(66.5%)であり、残りの8,368件(33.5%)はこの基準を超過しています。

老齢厚生年金の平均月額15万1,142円を基準にした該当率

月額15万円台までの老人ホームは以下のリンクから探すことができます。
https://www.minnanokaigo.com/search/mon_max=15/

※ここでの「月額費用」は、施設ごとに全プランの月額費用を平均した代表値であり、個々のプランの最安値ではありません。

老齢厚生年金の平均受給額における男女差

厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和6年度末)によると、老齢厚生年金の平均受給額は男性が16万9,967円、女性が11万1,413円であり、女性は男性より5万8,554円少ない結果となっています。厚生年金が現役時代の報酬に比例して決まる性質上、平均受給額にも男女差が表れる傾向にあります。

老齢厚生年金の平均受給額(男女別・令和6年度末)

女性でも入居しやすい老人ホームの費用帯を探すには、以下のリンクをご参照ください。
https://www.minnanokaigo.com/search/

国民年金のみの平均受給額は厚生年金を含む平均の4割弱

厚生労働省の公表値によれば、老齢基礎年金(国民年金)のみを受給する人の平均月額は5万9,431円であり、老齢厚生年金を含む平均15万1,142円の約39%にとどまります。月10万円以内で入居できる施設は全国で3,255件(14.4%)と少なく、国民年金のみの受給額ではこれをさらに下回る状況です。

老齢厚生年金平均と国民年金のみの平均の比較

予算に合わせて老人ホームの費用帯から探すには、以下のリンクをご利用ください。
https://www.minnanokaigo.com/search/

「みんなの介護研究所」所長 武智弘樹氏のコメント

「年金だけで老人ホームに入れるか」という問いに対し、厚生労働省が公表する老齢厚生年金の平均月額15万1,142円という客観的な基準を適用すると、61.5%の施設が入居可能という結果になります。今回の集計で注目すべきは、この数字そのものよりも費用の分布の偏りです。

月10万円以内で入居できる施設は14.4%にとどまる一方、そこから15万1,142円までのわずか5万円ほどの幅に、対象施設全体の47.1%が集中しています。これは、年金受給額が数万円違うだけで、選択肢の量が大きく変動することを示しています。男女の平均受給額の差である5万8,554円は、まさにこの密集帯をまたぐ幅に該当します。したがって、「年金では無理」と決めつける前に、ご自身の受給額を万円単位で確認し、施設を探す価値があると言えるでしょう。

武智弘樹(みんなの介護研究所 所長)

調査概要

  • 調査実施日: 2026年8月25日

  • 調査対象サイト: 「みんなの介護」 https://www.minnanokaigo.com/

  • 掲載施設数(2026年8月25日時点・公開値): 59,528件

  • 調査対象: 上記のうち、介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・グループホームの4種別を合算した39,134件の介護施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院等は対象外)

  • 調査機関: みんなの介護研究所(株式会社クーリエ)

  • 調査手法: 自社掲載データベースの全件集計

  • 算出方法: 対象4種別の合算39,134件のうち、月額費用データが判明している24,949件を集計対象としました。月額費用は、施設ごとに全プラン月額費用(家賃・食費・管理費等の合計)の平均を施設代表値として優先使用し、詳細な料金プランが未登録の施設は、部屋タイプ別の月額費用の平均で補完する2段階集計方式を用いました(月額費用が不明な施設は集計から除外)。この施設代表値が、厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和6年度末)の老齢厚生年金平均月額15万1,142円(老齢基礎年金分含む)以下かどうかで件数・比率を算出しています。男女別平均額(男性16万9,967円・女性11万1,413円)、老齢基礎年金のみの平均額(5万9,431円)は同資料の公表値をそのまま用いています。

株式会社クーリエについて

株式会社クーリエは、「きちんとした情報があれば、人はもっと良い選択ができる」という理念のもと、介護施設検索サイト「みんなの介護」を中心に、介護人材採用メディア「みんジョブ」、介護福祉士・ケアマネ試験対策ツール「ケアスタディ」など、介護に関する意思決定を支援するデジタルプラットフォームを運営しています。介護に関する調査・研究は、社内研究機関「みんなの介護研究所」が担当しています。

関連ウェブサイト:

株式会社クーリエ コーポレートサイト: https://www.courier.jpn.com/

公式SNS: