日本ライフセービング協会、アニュアルレポート2025を発表:溺れ事故の主要因は「離岸流」と「風」、若年層と男性に注意喚起

日本ライフセービング協会、アニュアルレポート2025を発行

公益財団法人日本ライフセービング協会は、2025年の事業報告として「アニュアルレポート2025」を発行しました。このレポートは、同協会が認定するライフセーバーが全国の海水浴場で実施したレスキュー活動のデータを検証し、水辺の事故を未然に防ぐための重要なポイントを考察しています。

▼アニュアルレポート2025はこちらから閲覧できます。
https://jla-lifesaving.or.jp/about/annual-report/

アニュアルレポート2025の表紙

レスキューデータから見る水辺の事故傾向

アニュアルレポート2025のデータによると、溺れ事故には特定の傾向が見られます。

事故の主な要因

レスキューの自然要因では、第1位が「離岸流」、第2位が「風」でした。これらは水辺での活動において特に注意が必要な自然現象であることが示されています。

個人要因では、第1位が「泳力不足」、第2位が「パニック」、第3位が「疲労」でした。これらの要因は個人の準備や体調管理が事故防止に大きく影響することを示唆しています。

事故発生の傾向

  • 年齢層: 10歳から24歳の若い世代のレスキューが多く発生しています。

  • 時間帯: 午後2時から3時の間に溺れる人が多い傾向にあります。これは、昼食後の活動や、遊び慣れて疲労が蓄積し始める時間帯と重なる可能性があります。

  • 性別: 男性が女性の約2倍レスキューされています。

これらのデータは、特定の条件下や対象者において事故のリスクが高まることを示しており、水辺での安全対策を講じる上で重要な情報となります。

2025年夏の全国海水浴場における監視救助活動報告

水辺の事故を未然に防ぐための5つのチェック行動

水辺での事故は、事前の準備と意識によって防ぐことが可能です。日本ライフセービング協会は、海水浴場を安全に楽しむための5つのチェック行動を提唱しています。

  1. 情報: 天気予報を確認し、気温、波の高さ、風の強さや向き、注意報、警報を事前に確認しましょう。
  2. 周知: 誰とどこの海に出かけるかを家族に伝えましょう。
  3. 装備: 日焼け止めやサングラスなどの紫外線対策、飲み物などの熱中症対策に加え、水難事故防止策としてライフジャケットを体のサイズに合ったものを正しく着用しましょう。
  4. 観察: 海に到着したら、すぐに遊泳せず、5~10分間は海の様子を観察しましょう。遊泳エリアの確認、波の砕け方による水深の把握、風向きの確認などを行い、危険な場所が不明な場合はライフセーバーに相談してください。万一の自然災害に備え、津波避難時の避難経路も確認しましょう。
  5. 利用: 「Keep Watch(目を離さない)」を常に意識し、特に子ども連れの場合は、大人が子どもの手の届く範囲で一緒に遊び、目を離さないようにしましょう。大人を沖側に配置する「大人→子ども→砂浜」の配置も有効です。グループで行動する際は、全員で海に入らずに見守る役割を決めたり、2人組のバディで遊んだりすることも事故防止に繋がります。また、飲酒後の入水は絶対に避け、熱中症や紫外線対策を忘れずに、こまめに休憩を取りながら楽しみましょう。

「このぐらいは大丈夫」と過信せず、どうすれば溺れないかを事前に備えることが重要です。

水辺の安全を守るための10種類の注意喚起標識

水辺の安全に関する情報源

水辺の安全に関する知識を深めるために、以下のリソースが提供されています。

事前学習サイト「elifesaving」

無料で水辺の安全について学べる事前学習サイト「elifesaving」を活用し、知識を身につけましょう。

https://elearning.jla-lifesaving.or.jp/

水辺の安全に関するe-ラーニングプラットフォーム「e-Lifesaving」のウェブサイト画面

Water Safety アプリ

安全に海辺を楽しむための情報が満載の「Water Safety」アプリを携帯電話にダウンロードしましょう。このアプリでは、ライフセーバーが活動している海水浴場や、AIとIoTを活用した「海辺のみまもりシステム」が運用されている海水浴場の情報、津波情報、Water Safetyに関する知識などを得ることができます。海に行く前や行く際にぜひご活用ください。

日本ライフセービング協会のモバイルアプリ画面

2026年も引き続き、離岸流や風に注意し、これらの情報と対策を活用して、安全に水辺での活動を楽しんでください。