Marriott Bonvoyがアジア太平洋地域のホテルロイヤルティプログラムに関する新トレンドレポートを発表

アジア太平洋地域におけるロイヤルティプログラムの進化

レポートによると、アジア太平洋地域の旅行者の89%が少なくとも1つのロイヤルティプログラムに参加しており、その関わり方はより複雑で成熟した段階へと進化しています。現在のロイヤルティプログラムは、多様な旅行者の価値観や市場ごとのニーズに応えるため、単一的なモデルでは対応しきれない時代に移行していることが示されています。

旅行の目的がロイヤルティプログラムの利用を形成

旅行者が旅に求める体験や目的は、ロイヤルティプログラムへの関わり方を左右する主要な要因です。ポイントの獲得・利用方法や特典の価値に対する認識は、旅行目的によって大きく異なります。

アジア太平洋地域における主な旅行目的として、「食・ダイニング」、「自然・観光」、「ショッピング」、「文化体験」、「リフレッシュ・癒やし」の5つが挙げられました。特に「食・ダイニング」は、旅行およびホテルロイヤルティへの関わりを促す重要な要素であり、旅行者の63%が旅行計画で食を重視しています。飲食関連の利用を通じたポイント獲得や、飲食に関する特典へのポイント利用意向が高いことから、食がホテルのロイヤルティプログラムにおけるエンゲージメントを高める大きな可能性を秘めていることが示されています。

また、「リフレッシュ・癒やし」を目的とする旅行者は、ホテルロイヤルティの拡大において最も大きな可能性を秘めた層であると判明しました。この層はロイヤルティプログラムへの登録率は低いものの、滞在中のエンゲージメントは非常に高く、宿泊に加えて飲食やスパでの利用を通じてポイントを獲得する傾向が見られます。これは、ホテル自体が旅の目的地となっていることを示唆しています。

ホテルロイヤルティプログラムの中核的な役割

ホテルのロイヤルティプログラムは、アジア太平洋地域において最も利用率の高いカテゴリーであり、旅行者の66%が参加しています。これは航空会社や小売、ダイニング業界のプログラムを上回る結果です。多くの旅行者が2年以上にわたりホテルのロイヤルティプログラムを利用しており、高い継続率が確認されています。このことから、ホテルのロイヤルティプログラムは、旅行者とブランドとの長期的な関係構築において重要な役割を担っていることが分かります。

日常生活における価値と提携の重要性

アジア太平洋地域全体で、「日常的な利用を通じてポイントを獲得できること」がロイヤルティプログラムの不可欠な要素となっています。特に、日常的な支出を通じてポイントを獲得できることは、優れたプログラムに求められる重要な要素として挙げられます。ポイントの利用方法については、77%の旅行者がすぐに利用できる小規模な特典にポイントを使っている一方で、61%が高額な特典、37%が限定的なエクスクルーシブな特典のために使用しています。この結果は、ロイヤルティプログラムにおいて、憧れを喚起する特典と日常で実感できる実用的な価値の両立が重要であることを示唆しています。

また、幅広いパートナーシップを展開するホテルのロイヤルティプログラムほど、旅行者にとって高い魅力を持つことが明らかになりました。旅行者の約半数が、「より簡単にポイントを貯めたり使えたりする仕組み」や「ポイント利用先となる提携先の拡大」に期待しています。これにより、ホテルロイヤルティプログラムは宿泊時にとどまらず、日常生活に広がるエコシステムの中で展開されることで、より大きな価値を発揮することが示されています。

主なポイント獲得手段としては、「ホテル宿泊」(57%)と「提携クレジットカードの利用」(53%)が上位を占め、「フードデリバリーやダイニング利用」(48%)、「小売・EC提携先の利用」(45%)が続きます。ポイント利用先では、「客室アップグレード」(58%)、「飲食に関するちょっとした特典」(57%)、「旅行時の実用的な特典」(51%)が挙げられ、旅行者が旅をより豊かにする特典に魅力を感じていることが分かります。

アジア太平洋地域における3つのロイヤルティタイプ

「Loyalty Trends Report 2026 by Marriott Bonvoy」では、アジア太平洋地域市場におけるロイヤルティの価値観を以下の3つのタイプに分類しています。

  • ロイヤルティ戦略型:日本・韓国
    ロイヤルティプログラムが浸透しているこれらの市場では、計画性、合理性、効率性が重視されます。旅行者はロイヤルティプログラムを戦略的なツールとして活用し、提携クレジットカードや宿泊を通じて積極的にポイントを獲得し、飲食特典や旅行費用の節約といった実用的な用途に活用しています。一貫性や信頼性も重視し、複数のプログラムを用途に応じて計画的に利用する特徴があります。

  • バリュー重視型:シンガポール・オーストラリア・タイ
    この層はロイヤルティに対して実用性を重視し、旅行における価値、柔軟性、利便性の向上が明確に実感できる場合にプログラムを積極的に活用します。公式サイト予約特典、マイルストーンボーナス、客室アップグレード、レイトチェックアウトといった実用的な特典への関心が高い傾向が見られます。

  • 体験重視型:インド・インドネシア・ベトナム
    ロイヤルティプログラム市場が成長段階にあるこれらの地域では、旅行者は感情的価値と実用的価値の双方に高い関心を示します。提携パートナーの広がりや限定特典、ステータス、記憶に残る体験への関心が高く、ロイヤルティを単なる節約の手段にとどまらず、憧れや新たな発見につながる存在として捉えています。

これらの多様なロイヤルティタイプは、アジア太平洋地域におけるロイヤルティプログラムの成長が、単一の地域戦略だけでは実現できないことを示唆しています。

マリオット・インターナショナル アジア太平洋地区(中華圏を除く)チーフ・コマーシャル・オフィサーのジョン・トゥーミー氏は、「ホテルロイヤルティプログラムは、旅行者とともに進化し続ける『適応型エコシステム』へと発展していく必要があります。多様性に富み、変化のスピードが速いアジア太平洋地域の市場においては、各地域の消費者行動や文化的背景を深く理解するブランドこそが、単なる規模の拡大を超え、長期的な支持と共感を獲得できると考えています」とコメントしています。

「Loyalty Trends Report 2026 by Marriott Bonvoy」の全文はこちらから、日本市場のみに関するレポートはこちらからご覧いただけます。

本レポートは、オーストラリア、インド、インドネシア、日本、シンガポール、韓国、タイ、ベトナムの旅行者1,731名を対象にKantarが実施した定量調査に基づいています。

Marriott Bonvoyについて

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